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18.その後の私たち

 年が明けてから何度か雪が降った。その雪を見るたびに「やっぱりこんな寒空の下に放り出さなくて良かった。たかが猫1匹のために真剣に悩んだり苦しんだりしたけど、引っ越して良かったんだ」と心から思った。

 新居は、前のマンションと比べるといろいろデメリットはあるけど、日当たりはよいし緑は多いし、家具の配置や収納がしやすい間取りだしでむしろ前より暮らしやすい。引っ越し前は「猫のために引っ越すのかあ」と思っていたけど、実際引っ越してみたら良いことがたくさんあった。ナナンは我が家の招き猫なのかもしれない。

こんな格好もするようになった。すっかり安心しきっているらしい

 その後のナナンは、すっかり「飼い猫」然として暮らしている。ノラ猫だったことなんか忘れてしまったかのようだ。電気カーペットの上でぬくぬくと寝て、ゴハンを食べて、水を飲み、猫トイレで用を足し、爪をとぎ、おもちゃで遊んでまた眠る。そんな毎日を過ごしている。

 飼い猫になってから、ナナンは私たちに爪をたてなくなった。以前は油断すると猫パンチが飛んできて引っかかれたものだが、今はお腹をなでていても安全だ。たまに猫パンチする素振りは見せるが、決して爪は出さない。身内として、信用されたということか。

 JKは、今では私以上にナナンをかわいがっている。「動物によく赤ちゃん言葉を使う人がいるけど、自分は絶対そんなことしないだろうと思ってたのに、やっぱりそうなるねえ」と言うのには笑った。

キャットタワーを買いました
どういうわけか、このタワーにくくりつけた爪とぎ板でしか爪とぎをしないので助かる

 ちなみに、よく鳴くのは相変わらずだ。伸びをしながら「うにゃ〜」と鳴き、トイレをしながら「ニャアオ」と野太い声で鳴き、寝返りを打つときも「んー」と小さく鳴く。ゴハンのときが一番やかましく、ゴハンが出てくるまでず〜っと鳴き続けている。

 唯一鳴かないのは、眠っているときとネズミのおもちゃ(大のお気に入り)で遊んでいるときぐらいだ。生来のおしゃべり猫らしい。

 この鳴き声にも慣れた最近では、ナナンの鳴きまねをして楽しんでいる私たちなのだった。

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