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10.やっぱり猫と一緒に住みたい

 ノミ騒動の間に、猫と住める家を探すことになった。毎日のようにエサをあげて遊んで、情が移ってしまったし、やっぱりできることなら猫を引き取って飼いたいと思った。そのためには、引っ越すしかないのだ。JKも、良い物件があるならと言ってくれるようになっていた。

猫じゃらしでじゃれる

 ペット可の賃貸物件はまだまだ少なく、探すのは大変だと聞いたので、来春を目標として今から探しておこうということになった。そう遠くへは行きたくないので、今と同じ最寄り駅の周辺か、せいぜい同じ沿線で探すつもりだった。そこで、以前物件探しを依頼したものの断ったC不動産にペット可物件探しの依頼メールを出した。

 翌日、社長のKさんから返事がきた。再び家探しをしたいということに、とても喜んでいた。この方は本当に猫が好きらしい。


 10月1日。台風がきた。今年は台風の当たり年かというほど多い。にゃーんが心配で家に入れようとしたが、何度入れてもしばらくするとすぐ出たがってにゃーにゃー鳴く。やかましい!やっぱりうちの中で飼うのは無理なのだろうか?

 家の中に慣らしてから引っ越せれば、と思っていたが、この様子では慣らすまでに鳴き声が気になってしかたない。かといって、いきなり引越し先に連れて行っても大丈夫なのか?それに、どうやって連れていけばいいのか?猫を飼ったことがないのでよくわからない。悩む。

 10月5日。ニコタマで本屋に立ち寄った。猫の雑誌を立ち読みすると、『おおねこさん』という猫の絵本を描いたおまたたかこさんの記事が載っていた。この人も、自宅マンションの近くでのら猫にエサをあげていて、結局その猫「おおねこさん」と一緒に住むために家を建ててしまったというのだ。ホントにこういう人いるんだ〜、とちょっと感動した。

 それから、「キャットシッター」南里秀子さんの書いた『猫パンチを受け止めて』を手にした。そこにノラ猫を家猫にした体験談が載っていて、「これだ!」と思った。もちろんこの本は即購入した。

 10月7日。高校のOBであるきんちゃん先輩に、ペット可物件探しのノウハウをメールで聞いてみた。この先輩は里親募集で引き取ったノラ出身の猫を飼っていて、猫連れの引越し経験もあった。不動産屋のよしあしや、ペット可物件の実際などいろいろ教えてもらい、これは後々かなり参考になった。

ちょっとでっぷりしてきた?

 10月13日。プランタン銀座でサイン会と猫の相談会をやっていた南里秀子さんに会った。本当にノラ猫を家猫にすることはできるのか?しかも引っ越して連れて行くことはできるのか?と質問してみた。南里さんは、引越しを機に室内飼いにすることはできるし、「その猫はきっともうあなたと一緒に暮らす気でいますよ」と言ってくださった。やっぱり、まずは家を見つけねば!と思った。

 しかし、C不動産のKさんには、引っ越す前から猫を家の中で慣らすほうがいいとアドバイスされた。彼女は、何匹もノラ猫を飼いならした経験から次にように言っていた。
「家の中で暮らすことに慣れないまま知らない場所に引っ越して、もし逃げてしまったら迷子になってしまいます。だから、今のうちから家の中だけで暮らすことに慣らさなくてはいけません。トイレのしつけもしなくては。飼い猫でも、2週間くらいはケージに閉じ込めて新しい家に慣らすものなのです」

 このメールを読んで、またしても悩んでしまうのだった。


 10月19日の夜、母が電話してきた。賃貸情報誌にK谷2丁目・一戸建て・徒歩10分・家賃13万円(駐車場代込み)の物件が出ていたという。K谷2丁目なら、今のマンションからも最寄り駅からも近いし、なかなか良さそうだ。明日、母が連絡してみてくれることになった。

寝る

 この夜、窓を閉め切っていてもにゃーんは騒がなかった。家の中に入れるようになってから初めてのことだった。これはイケルかも?と少し希望が持てた。

 さて、残念ながらK谷2丁目の物件はすでに借り手がついていた。でもその不動産屋は別の物件を紹介してくれたので、翌日さっそく見に行った。しかしイマイチな物件だった。

 昭和52年築の一戸建てで、駐車場付き11万円。が、駅からの道は暗いし、駐車場も軽自動車しか入れられないくらい狭い。内装はリフォームしてあるものの、古くさい家という印象が否めない。しかも家の前にはドブ川が。しかし案内してくれた営業の女性が「私だったらここ13万円って出しますね」と言うのに驚いた。不動産っておいしい商売だなあ。


 10月21日。伯母から電話があった。「猫おばさん」S藤さんにM台駅周辺で猫を飼える賃貸マンションはないかと聞いてくれたそうだが、S藤さんいわく「猫のために引っ越すなんて、とんでもない!猫にとっては大迷惑」なことらしい。

 一度外の自由を知った猫を家に閉じ込めるのは大変なことだそうだ。だから、このまま外猫としてエサをあげたほうが猫にとっては幸せだというのだ。S藤さんは家猫も外猫も合わせて何匹も世話していて、猫たちが好き勝手に出入りできるよう、家の窓は年中開けているのだとか。「あの人は本当に猫が好きなのねえ」と伯母は言った。

 しかしJKにこの話をすると、「猫に詳しい人はみんな言うことが違うんだから、いずれにしたって結局は人間の勝手じゃないか。だから人間がしたいようにすれば良いんじゃないの?」と言った。なるほど、それもまた一理ある。妙に納得した。

 私たちの心配をよそに、にゃーんはだんだん我が家の奥のほうにまで平気で入ってくるようになっていた。こうやって時間をかけて慣らせば、家猫にできるかな?と2人で話した。まず家探しを優先にしつつ、夜ゴハンのときはなるべくにゃーんを家に入れて慣らすようにする、という方針がなんとなく決まった。

 ちなみに、にゃーんは10月25日から「ナナン」に改名された。詳しくは→「11.命名「ナナン」


 10月26日。C不動産のKさんから情報メールがきた。S駅とK谷の物件。広さも立地も家賃もまあまあだったので、さっそく電話してみた。Kさんはナナンのことが相当気になるらしく、猫はどうしてますか?と聞いてきた。ナナンが最近は窓を閉めていても騒がなくなってきたことや、部屋の奥まで平気で入ってくることを話すと、「それなら大丈夫かもしれません」と言ってくれた。うれしくなった。

ベランダにて

 翌日、今すぐ内覧可能なS駅の物件をKさんと見に行った。ここは2LDK・家賃11万5000円と3LDK・家賃13万円の2タイプ空いていた。しかし駅から6分と近いことは近いが、国道246の目の前だった。二重サッシになっていたが、これでは洗濯物は干せない・・・。どうりで乾燥機が設置してあるはずだ。しかも駐車場は2万円。高すぎる!

 でもKさんは「これでもペット可の中ではだいぶいいほうです」と言う。JKは「そうかもしれないね」と言っていたが、私は驚いた。ずいぶん人の足元みた商売してるな〜と思ってしまう。

 この日、母がM台駅徒歩3分・3DK・家賃13万円・駐車場1万8000円の物件を見つけたそうだが、問い合わせたら敷金2ヶ月増しなうえに家賃も10%増しだという。ふざけるな!

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