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1.出会い

 その猫に初めて会ったのは、2002年のゴールデンウィークだった。

 当時我が家はマンションの1階に住んでおり、南側のリビングとダイニングはマンション内の共有庭に面していた。その日の朝、たまたまダイニングにいると、共有庭をトラ柄の猫が歩いてくるのが見えた。

初めて会った日

 私もJKも動物好きだし、写真を撮るのが趣味なので、さっそくデジカメで写真を撮った。すると、猫はダイニングの窓の下までやってきた。

 最初は窓を見上げてニャーニャー鳴いていたが、そのうち窓と柵の隙間に飛び乗り、私たちを見てまたニャーニャー鳴いた。あんまり鳴くので、たまたま残っていたジャコをあげるとがっついた。食べると満足して帰って行った。

 6月になり、猫は週末になると姿を現すようになった。ダイニングの窓にやってくるのだ。なでてみると、多少いやそうなそぶりは見せるものの逃げない。人になれているらしい。

 しかしいつもいつもエサをあげるわけにはいかない。JKも、猫が嫌いなわけじゃないけど居着かれると困るのであまりあげないように、と言っていた。でも、エサをあげてもあげなくても、猫はとりあえず窓と柵の隙間で昼寝をしてくつろいでから帰っていた。

 梅雨どきは一時姿を見せなかったが、いつのまにかダイニングの窓ではなくベランダにやってくるようになった。そしてついに平日も来るようになった。

ベランダにやってきた

 6月の終わりごろのある朝、洗濯物を干していると猫がベランダの下から出てきて足元までやってきた。どうやらベランダの下を住みかにしているらしい。というか、最近うちのベランダの下に引っ越してきたような感じだった。それからは毎日のようにやってくるようになる。

 名前を付けると情が移ると思い、とりあえずJKと私の間では「にゃんこ」とか「ネコ」と呼んでいた。

 私がついついニボシをあげているせいか、エサをあげると居着いちゃうよといいつつも、JKがネコ用にアジのにぼしを買ってきた。毎日のように来るにゃんこにそれをやった。

うちに来ているとき、マンションの2軒ぐらい隣で窓が開く音がすると「ニャーン」といって走って行くことがあった。他にもエサをあげている家があるらしい。でも確証はなかった。

 7月のあたま頃から、私はネコの処遇がだんだん気になり始めていた。今のところ近所でノラ猫が問題視されている様子は特に伺えないが、いずれ苦情が出るかもしれない。それにこの猫はメスなので、子猫を産むかもしれない。このにゃんこをどうするのが良いのだろう?

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