2004年8月27日

新選組!33話「友の死」

category: 新選組! — abetomo @ 21:14:46

この33話は、音楽の使い方とか役者の演技とか、脚本はもちろん、どれを取っても本当に素晴らしい出来だった。なんかこの回だけ突出して違っていると思った。映画みたい。
ドラマ見て泣くなんてこと、そうあるもんじゃないよ。しかも何度見ても泣けるんだ。

ツボはやはり明里が出てくるシーン。想像はしていたけど、これほどとは。
特にラストの山崎との会話、“本当は気がついてた”なんて、もうたまらない。
この役はやっぱり鈴木砂羽さんじゃなきゃあダメだったんだ。改めて納得!

このシーンが泣きのピークだったので、そのあと近藤・土方が号泣しているところなんて、そのものすごい顔がかえっておかしくて醒めてしまったくらいだ。
(あれはあれで、その部分だけ見たら悲しいシーンなんだけどね)

というわけで、今回は泣きポイント中心に書いてみたい。

その1 大津の宿にて
身請けされたことを知らされた明里と山南の会話

「今度はいつ会えるん?またおうてくれるんやろ?そうかてうちは、あんたのもんや。ほったらかしにしたらあかんもん」
「そのうち丹波に遊びに行きます」
「ほんまやな」
「ほんまや」
「きっとやで」
「きっと」

仙台出身の山南さんから「ほんまや」なんて言葉が聞けるとは思いもしなかった!
なんともやさしい音に聞こえた。
でも、これは最初で最後の関西言葉なんだよなあ。

その2 山南さんの介錯を仰せつかったあとの沖田のせりふ

「どうしてこういうことになるのかなあ。私の好きな人はみんな私の刀で死んでいく。私は、私はこんなことのために剣を学んできたんじゃない」

障子越しにそっと沖田に寄り添うひでちゃん。しかし今のひでちゃんにはこれが精一杯。
この人たちには障子1枚分の隔たりがあるんだね。その距離が縮まることは、あるんだろうか。

全然関係ないですが、「私はこんなことのために・・・」というせりふを聞いて、「さとうきび畑の唄」というドラマでの、「私はこんなことをするために生まれてきたんじゃないんです」云々という明石家さんまのせりふを思い出してしまった。

その3 屯所を訪ねてきた明里、丹波に連れて行ってくれとダダをこねる(?)シーン

「わがままを言うな!」と怒鳴りつけ、「これ以上、私を困らせるな」と山南さん。語尾が、やさしい。
「必ず迎えに行くから、丹波で待っていなさい」
「いつ来る」
「約束はできないが、必ず行く」
「ほしたら、一緒に富士山見に行こうな」
「約束する」
「きっとやで」
「ああ」
「忘れたら、あかんで」

このとき、目の前で会話を聞いている近藤の「たまらないなあ」という表情がグッとくる。
そしてついに耐えられなくなった近藤さんは、部屋を出て行ってがっくりとひざをつき、一人慟哭する。それを廊下で見ている隊士たち。この一連の演出がまた泣ける。

その4 例の、出窓越しのシーン。

障子閉まるとき、一瞬スローモーションだったよ!うわぁ・・・。

ここに至るまで、明里は山南さんの置かれた状況をわかっているのかいないのか、どっちなのか私は見極めがつかなかった。でもここでハッキリわかったので、ああやっぱりこの人知ってたんだ、わざとああいう無邪気な振る舞いをしていたのか~、と思ってしまったらグッとこみ上げてきて、明里と一緒に泣いてしまったよ。

さて、明里のことばっかり書いてしまったが、主役は山南さんなわけだよ。
ところが、切腹までのいろいろな経緯ですっかり泣き尽くしてしまった感があって、切腹場面は「うわ~迫真の演技だあ。すごいや、本当に死にそう」などとまぬけな感想しか持てなかったりして。

というか、山南さん自身にはあんまり泣かされる感じがしなかったのだ。
たぶん、山南さん本人が死ぬことを恐れたり悲しがったりしていないから、そういうふうに感じたんだろう。悲しがって、助命嘆願したり逃がそうと必死になっているのは、むしろ周りの人たちのほうだったし、そういうの見てるほうが泣ける。

本人は、「これでようやく死ねる」的な、「自分が死ぬことで隊の結束が深まるという、最後の大仕事ができて満足」的な心境だったんだろうなあ。

だから、山南さんについては、例えば「だんごの食べ方について明里から講釈を受け本気で納得している顔」みたいにコミカルな場面のほうが、“らしくて”良かった。
思えば、山南さんのこの手の表情ってけっこう好きだったなー。

表情といえば、大津で山南さんに追い着いちゃったときの、沖田の絶妙な表情は素晴らしかったし、助命嘆願する河合くんにも、ええ~大倉孝二ってこんな顔もできるんだー!とビックリしてしまった。その真剣な表情のあまり、最初河合ってわからなかったくらいだ。

それはともかく。
この33話は、山南さん一人の死を描いていながらもしっかり群像劇になっていて、三谷脚本の本領発揮だったように思う。みんながそれぞれの方法で山南さんを逃がそうと必死になっている姿とか、でも山南さんは一人淡々としている姿とか、悲劇なのに喜劇にも見えた。まったく、うまいなあ!

いやはや、三谷幸喜に泣かされることがあろうとは、本当に思わなかったですよ!
そして堺雅人という役者さんに出会えて本当に良かった。

これで次回からは、もっと気楽に見られそうだ~。

3 件のコメント

  1. こんちは!
    すごーいよくわかるっ。私のツボとほぼ一緒かも。
    土曜の再放送見てまた泣いちゃったよ。
    明里ステキでした。もともと鈴木砂羽好きとしては、たまらない作品でした。
    33話がこれまでの作品より突出して秀逸だったのは同感!
    それにしても34話が突如としてコミカルになったのがビックリ。このギャップっていったい。。。

    コメント by borisan@平助にむちゅー — 2004年8月31日 @ 14:07:30

  2. 今日の『新選組!』(#33友の死)は、ただ、ただ涙で・・・

     先週から覚悟はしていたつもりでした。でも、そんな覚悟は何にもならなかった。今、

    トラックバック by  オカショウコム — 2004年8月31日 @ 14:53:21

  3. >borisan
    再放送も見たんですか~。でも何度見ても泣けますよね。
    いやあ、明里は本当に良かったですね。たった3回の出演で全部持ってっちゃった感じ。(もちろん山南さんありきなんですけど)
    34話は、あれはあれで大好き!爆笑モノでした。またレビュー書かねば。

    コメント by abetomo — 2004年9月2日 @ 0:35:04

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