69~sixty nine
このところ「新選組!」の話題が続いたので、たまには違うものを。
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69(シクスティナイン) 村上 龍 おすすめ平均 |
7月10日に映画「69~sixty nine」が公開されるわけですが、その原作がこれ。いやいや、私にとっては映画の原作というより、「69」がついに映画化されるー!という感じなのだが。
これを初めて読んだのは大学生のときだった。図書館で借りて読んだんだけど、後年、文庫本が出ているのを知ってすぐ買ってしまった。
今まで読んだ本の中で一番おもしろかったかもしれない。と言っちゃうと内容がアレだけに引かれそうだけど、これほど大爆笑した小説ってなかなかないし、大好きな作品だ。
舞台は、1969年の長崎・佐世保。
村上龍自身の高校時代をモデルにした主人公・ケンが、同級生の“アダマ”や岩瀬とともに「フェスティバル」を計画することから物語は始まる。
その動機は極めて単純で不純(しかしある意味健全)。ケンの考えること、やることといったらメチャクチャで、その「しょーもなさ」に笑える。でもこれって、多少の違いはあれどいつの時代の男子高校生も似たようなこと考えてて、共感できるんじゃないのかな?
アイデアは抜群だけど計画性のないケンと、実務派で冷静なアダマのコンビネーションはおかしくて最高。
さらに学内のいろいろな派閥の仲間たちや憧れの女子生徒、嫌な教師、他校の番長や不良美少女など、「青春ドラマ」を盛り上げる登場人物がたくさん出てくる。が、その描写はときに残酷だったり愉快だったりして、やはりただの青春モノとはちょっと違っている。
そして、なんというか、とにかく楽しい。1969年という時代は、こういう感じだったのかなーと、当時を知らないのが残念な気がしてしまうほどだ。
ところで、これを読むといつも自分の高校時代を思い出す。
ウチの高校は進学校だったけど、なぜか全校上げて学祭に取り組むというという「祭体質」な学校だった。そんな高校だったので教師との関係も良好だったし、ケンたちとは状況が相当違うんだけど、この年齢だからこそできるバカなこととか、自由さとか、学校の友達と何かをする楽しさとかは、似たようなものを経験していた気がするのだ。
しかし我が母校も今ではすっかり真面目な進学校として様変わりしているらしい。
「69」は、32歳になった作者自身が1969年の高校時代を回想するような設定になっているんだけど、私も「あの頃」は楽しかった。決して戻りたいとは思わないけど、やっぱりあそこに原点があるよなあという感じ。
ちなみに私が好きなのは、ケンのバンド仲間フクちゃんが歌うシーンの描写。
フクちゃんの歌詞はでたらめだ。わからなくなると、ドンチュノー、ドンチュノー、ドンチュノー、と繰り返す。この時代では、ドンチュノーと叫びさえすれば、誰でもロック歌手になれたのだ。
この「ドンチュノー」も、映画では聞けるんだろうか?
映画化の話を知ったとき、ケン役が妻夫木聡ってカッコ良すぎじゃん!と思ったけど、脚本はクドカンだし、アダマ役はなんと安藤政信で、ちょっと楽しみになってきた。活字であれだけおもしろいものを、うまく映像化できるんだろうか?という不安もあるが・・・。


村上龍の世界にようこそ。
「69」、面白いですね。
僕もこの小説は大好きです。
映画はクドカンが脚本をやっているらしいです。
同じ時代を扱っていて、小説ではないのだけれど、かなり面白いのが「ハイスクール1968」(四方田犬彦)という本で、「新潮」に連載されていた頃から毎月愉しみにしてました。
◇ 「ハイスクール1968」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103671041/249-6362358-2303508
コメント by マツ — 2004年7月1日 @ 1:13:10
「ハイスクール1968」おもしろそうですね。
Amazonのレビューを見ると、微妙な感じではありますが・・・。
コメント by abetomo — 2004年7月2日 @ 8:16:11