燃えよ剣
「新選組!」にはまっている割にはその歴史をほとんど知らないので、まずは司馬遼太郎の「燃えよ剣」を読むことにした。
とりあえず上巻を読み終わったところだけど、大河ドラマと比較しながらの感想など。
当たり前だが、大河ドラマとは登場人物の印象が違う。
というか、従来はきっと「燃えよ剣」のような人物設定が普通なわけで、もともと幕末史に詳しい人たちはこういうのを大河ドラマに期待していたんだろうなーと思う。
三谷版「新選組!」はどこかお笑い寄りというか、登場人物も(今のところ)軟弱な感じでほのぼのしている。大河ドラマを見る層の多くが従来路線を好むのだとしたら、そりゃ視聴率低いだろうよと改めて納得。
でも。三谷版は、これはこれでいいんでないの、と思う。
近藤・土方の人物描写とか時代背景(思想)の描き方はやや弱いかもしれないけど、群像劇として見た場合はおもしろい。隊士をはじめ各人物のキャラが立っているので、有名な人物以外にも感情移入して見ることができる。
「燃えよ剣」は、土方歳三を中心に物語が展開していく。なので、近しい存在の近藤・沖田や歳三自身の人柄はよく伝わってくる。が、他の隊士たちの具体的な個性まではよくわからない。それがいいとか悪いとかいうことではないけど、小説を読んだだけでは山南さんにこれほど関心を持つことはなかっただろう。原田左之助や藤堂平助、永倉新八にしてもそうだ。
まあ、親近感がわくのは役者さんの力量や演出によるかもしれない。けど、スター級の人物以外にも興味を覚えるという点で、三谷版のような描き方があってもいいんじゃないかと。
とはいえ、私がおもしろいと思ってしまうのは、単に三谷幸喜やクドカンが書くような小劇場的雰囲気のドラマが好きだからで、「新選組!」をおもしろいと言う人たちもきっとそういうノリなんだろう。でもドラマがきっかけで、実際の歴史をひもといてみようという人が出てくるなら、いいことじゃないか。
それはともかく。「燃えよ剣」を読んだら、まだドラマには登場していない人物で気になる人がでてきた。監察の山崎烝だ。
密偵ということで、池田屋事件のときも客にばけて新選組を手引きしていたが、その変装ぶりや働きぶりを映像で見てみたくなった。役者は桂吉弥という噺家さんみたいだけど、知らない人だなー。
ところで、幕末の尊皇攘夷思想がいまひとつ理解しきれずにいたんだけど、「燃えよ剣」を読んでようやくわかってきた(気がする)。
攘夷にもいろいろあって、
・長州のような過激派・倒幕派もあれば、会津のようなガチガチの佐幕派もあったこと
・薩摩は最初は幕府方で会津と組んでいたが、やがて長州と同盟し倒幕へ動いていったこと
・新選組は当初、攘夷の先駆けとして結成されたが、山南敬助や藤堂平助らの攘夷論と、近藤・土方のそれが次第にズレていったこと、そしてそのことが山南の切腹や平助の粛清につながったこと
などがうまく説明されていて、わかりやすい。
しかし攘夷を唱えていた薩長も結局は開国に至ったわけで、その経緯がまたよくわからない。そのへんは下巻で展開されていくのだろう。
歳三や近藤勇についての感想は、また下巻を読み終わったときにでも。
それにはですねー、竜馬が深くかかわっているんですよー。
ってネタバレになるから書かないけど、、、(あくまでも竜馬好き)
でも、たまには新撰組の目線で読んでみたくなった。
私も久々に歴史モノ買おうかなー。
コメント by borisan — 2004年5月16日 @ 3:24:08
薩長同盟ってやつですねー。
同じ司馬遼太郎の「竜馬がゆく」も読んでみたいですが、長いので挫折しそうとか思ったりして・・・。
コメント by abetomo — 2004年5月16日 @ 19:32:17
下巻は函館の場面が、切なくていいっす。TVでもやるといいな。
新撰組系だと、ちょっと前に映画にもなった浅田次郎の「壬生義士伝」もお勧めです。監察方の無名隊士が主役ですが、斉藤一がかっちょよくて。映画では佐藤浩市が斉藤役なんで、TV見てると混乱するかもしれませんが。
コメント by y.K — 2004年5月16日 @ 21:13:48
おおお「燃えよ剣」貸してくだすったご本人様では!(違ってたらゴメンなさい)
大河はいちおう近藤勇が主人公なので、函館まではいかないかもしれないですよ。
「壬生義士伝」観たいんですよねー。なかなか評判良さそうなので。そのうち観てみます。
コメント by abetomo — 2004年5月17日 @ 1:35:44
燃えよ剣 上巻
中学の時、『竜馬がゆく』を読んですっかり幕末好きになった。
そして幕末関係の本を何冊か読んだが、どうも面白くない。
そして気付いた。司馬遼太郎にやられた…と…
トラックバック by うさぎの雑記帳 — 2004年5月26日 @ 21:58:26